こんなに使える経済学

目次
序「経済学は役立たず」は本当か
第一章 なぜあなたは太り、あの人はやせるのか
    なぜあなたは太り、あの人はやせるのか - 池田新介
>メカニズム・デザインでは、制度を与えられたものとしてではなく、ゼロから設計すべきものと捉える。価格にもとづいたマーケットも経済制度の一つに過ぎない。
    たばこ中毒のメカニズムを解く - 池田新介
    臓器売買なしに移植を増やす方法 - 高宮浩司
    美男美女への賃金優遇は不合理か - 安井健悟
>日本の英会話教師は容姿がよいほど給料が高いという相関(容姿は数人のアンケート審査)。合理的な経営方針なので納得できる。自分はこの結果から美人税はとるべきだと思う。


第二章 教師の質はなぜ低下したのか
    学年ごとの競争は公平か - 川口大
>早生まれは損を統計的に説明。早生まれスポーツ選手の相対的少なさ、最終学歴の低さ。遅生まれ税をとるべき。
    文系の大学院志願者が一時増えた理由 - 小川一
    出世を決めるのは能力か学歴か - 川口大
霞ヶ関に東大バイアスがある統計結果を示す(能力ではなく東大という名前)、安田講堂事件が経済実験となった。 これも納得、東大メーリスとかあるしね。
    教師の質はなぜ低下したのか - 大竹文雄/佐野晋平
>男女平等(男女雇用機会均等法など)が原因。公務員教員の給料を上げると公教育が充実する。うむ。


第三章 セット販売商品はお買い得か
    セット販売商品はお買い得か - 鈴木彩子
    犯罪が地域全体に与える影響とは - 沓澤隆司
    理論を逸脱する日本人の行動 - 西條辰義
    人の生まれ月を決めるのもの - 暮石渉/若林緑
    少子化の歴史的背景とは - 杉本佳亮/中川雅央


第四章 銀行はなぜ担保を取るのか
    日本人が貯蓄しなくなったワケ - チャールズ・ユウジ・ホリオカ
    株で儲かる「裁定機会」はあるか - 筒井義郎
    ぜいたくが解く株価のなぞ - 池田新介
    銀行はなぜ担保を取るのか - 小川一
>日本人の危険回避度がアメリカのそれとほぼ変わらないことを示す(阪大パネル)。 
グラミン銀行は「マイクロクレジット」で情報の非対称性を緩和。貧困層に無担保融資という好手を民間銀行が成し遂げた。
    銀行の貸し渋りはあったのか - 筒井義郎
貸し渋りは91年、98・99年以外は見られない。代表性バイアスを確認。


第五章 お金の節約が効率を悪化させる
    談合と大相撲の共通点とは - 青柳真樹/石井利江子
    周波数割当にオークションは馴染むか - 齋藤弘樹/芹澤成弘
    不況時に公共事業を増やすべきか - 小野善康
    お金の節約が効率を悪化させる - 小野善康
    サザエさんの本当の歳を知るには - 鈴木彩子


第六章 解雇規制は労働者を守ったのか
    「騒音おばさん」を止めるには - 大竹文雄
    耐震データ偽造を再発させない方法 - 常木淳
    解雇規制は労働者を守ったのか - 大竹文雄/奥平寛子
>解雇規制が強いほど就業率が低いことをOECDのデータから説明。
    相続争いはなぜ起こる - チャールズ・ユウジ・ホリオカ

>は自分のメモ書き


日ごろの疑問というか信念を統計的に示しましたよという本。おもしろい。
dankogaiの書評は目次書いてくれるからありがたい。