このままでは世界に誇れる日本の接客業の質が低下していく

国立社会保障・人口問題研究所によると、2055年の総人口は現在より約30%減の
8993万人で、15歳以上65歳未満の生産年齢人口はほぼ半減の4595万人になると
推計される。その場合、高齢者1人を働き手1.3人で支える計算となり、若い世代の
負担増で社会保障制度は破綻(はたん)し、医療や介護、教育、治安などの経済社会
システムが脆弱(ぜいじゃく)化する。また、個人消費の長期低迷も懸念される。

経団連は「人口減対策に早急に取り組まなければ、若い世代の将来不安は解消しない」と
して、移民による人口の維持が必要と判断した。日本は現在、日系人や専門技術者、
技能研修などで外国人労働者約65万人を受け入れている。しかし、定住化を前提に
受け入れることで、国際的に優秀な人材の確保にもつながることや、働き手世代の
増加で人件費上昇を抑えられるとの期待もある。


ところでamazonのコンビニ受け取りサービスの利用者はどれくらいいるだろう?

私はネットショッピングのヘビーユーザでありペリカン便の配達時間圏内に自宅にいることが少ないので、このコンビニ受け取りサービスは予てから欲しかったサービスでもあり、最近利用し始めるようになった。(おそらく全国の)ローソンで好きな時間に荷物を受け取れるので利便性がとても高いが、満足度は低い。何故なら近所のローソンで一つの荷物を受け取るのに5分〜10分もかかる。

というのも、東京の深夜帯のコンビニ店員はほぼ外国人であり、彼らは日本語でずらずらと書かれた新サービスについての手順の書類が読めないのだ。よくレジで手続書を前に難しい顔をしていて、時には彼らから質問を受けたりアドバイスしたりする。どっちが客だよ・・・。

日本人は親切な人が多いから1,2度なら笑顔で接することもできるけど、人材の入れ替わりの激しいこの業種でこのようなやり取りは数回で済む筈がない。きっと数ヵ月後にはまた難しい顔をして書類を眺める新人外国人を目にするに違いない。

不況の中で賃金を下げざるを得なかった会社側の意見もわかるが、今の政治は経団連の言う事を聞きすぎではないだろうか。客と直に接する仕事を蔑ろにしていないだろうか。アメリカのような世界の頭脳が集まる国ではない日本において、細部に敬意を払わず国力の増大目標などとはお粗末な話である。


加えて言えば、amazonに圧され気味の本屋や家電量販店、スーパーなどはこの辺を補完するエージェント業としての仕事を主軸に販売を強めていって、売り上げの勢力図がまた変わっていけばおもしろいなぁ。