日経平均の乱高下

最近では東証での株式売買高の過半の6割くらいを外国人投資家が占めるようになっており、前日の本国の相場を見た上で外国人投資家が東証でのリスク許容度を考慮して、寄付きから一気に30分くらいで相場が大きく動き、その後は膠着状態を続けた後、大引けに近づいた時点でアジア各国の相場を見て、夕方にまた動くという展開になっているように見受けられます。株式保有残高のストックでは 1/4 くらいの外国人投資家が相場をリードしている形で、G7 で最初に始まる東証の相場は諸外国の後追いになっていることが明らかです。「貯蓄から投資へ」の動きが進まず、国民が銀行預金に執着する中で、国内金融機関が新しいビジネス・モデルを築けないでいる間に、東証では外国人投資家が株価を大きく左右する存在になっているわけです。私は外国人投資家が東証に参入するのは大いに望ましいことだと考えていますが、裏を返せば、国内投資家が育っていない、あるいは、国内金融機関が預金を持て余して新しいビジネス・モデルを構築するに至っていない、という我が国の金融事情があるわけですから、コチラは何とか出来ないものかと考えないでもありません。