ノーベル賞の意義

吉川洋・東大教授が、週刊東洋経済に書いている。

1929年にはじまった世界恐慌を経て、マクロ経済学ケインズ経済学は産声を上げた
資本主義経済や市場経済はなぜ機能不全に陥るのかということを考える経済学だった
ところがマクロ経済学マネタリズム→合理的期待革命→実物的景気循環理論(RBC)と変遷
世界の一流大学で第一線の経済学者が研究するRBCは、金融が経済や景気に与える影響を極端なまでに否定し、サブプライムローンの問題が本格化しても政府は何もしなくてよい、と言っていた。
RBCを提唱したキッドランド、プレスコットが4年前にノーベル経済学賞を受賞したときは、こんな役立たずの理論に賞を与えるのならば、賞は廃止した方がよい、という意見も出た。
今の金融危機は、現実から遊離したマクロ経済学に転機をもたらすだろう。

この受賞を機にRBC氏ねという傾向が強くなるでしょうか?
政治色が強いと批判されるノーベル賞ですが、人々の役に立ってこその学問であるので時代の潮流にあわせた賞があってもよいのではと思っています。こと今回の経済学賞に関しては。