格差と希望

目次 - 大竹文雄のブログ: 「格差と希望」本日発売より

はしがき
第1章 資本の論理を問う
「若者二極化」の弊害?意欲を再生する政策を Column1 新規学卒偏重のデメリット
「資本の論理」を問う?法制度の整備が急務  Column2 解雇規制強化の皮肉な結果
社会に広がる「不安感」?経済学的な思考法必要Column3 現在・将来の意思決定と脳科学
改革阻む既得権の壁?弊害が多い「一律カット」Column4 もはや「低所得者=貧困者」ではない
戦後システムに変化の兆し?主体的判断が重要にColumn5 軽い負担、重い負担館
「二分法」の落とし穴?改革目的、再確認を  Column6 市場競争とセーフティネット


第2章 リスクと不安
M&Aの背後に景気回復?ビジョン明確化、奏功 Column7 プロ野球機構を株式化せよ
少子化社会の虚実を問う?大国幻想との決別を  Column8 年金未納は若者の逆襲
予見困難な改革リスク?専門家の育成が焦点に  Column9 「災害保険税」を創設せよ
偏った情報化が不安増幅?冷静な対応を     Column10 ウィキノミクスで経済政策
格差社会」をめぐり論争?市場原理の賢い利用をColumn11 想定問答・格差社会
若年層の格差問題をめぐって?打開の道は教育改革にColumn12 「待ち組」は反省すべき?

第3章 社会の中のグレーゾーン
「格差」批判と既得権の維持?論争の吟味が課題Column13 格差解消に既得権者ができること
政府の大きさを考える?国家像の議論が必要Column14 矛盾
社会の中のグレーゾーンColumn15 上限金利問題を考える
「回復感」乏しい景気回復?今から将来の準備をColumn16 悪玉論は心地よい
「小さな政府」と満足度?支出の中身が重要にColumn17 教育の充実こそ、格差対策の本流
「働く貧困層」という問題の本質?教育訓練が急務にColumn18 男女差別解消の思わぬ結果


第4章 格差社会の行方
美しい国」を支える経済学?家計も知識武装をColumn19 経済学は役に立つか
「平時」こそセーフティネットの構築を?相次ぐ改革の提起Column20 地域格差をどう考えるか
問題と対峙、脱パターンで?感情を排し、本質に迫るColumn21 人事も経理も中国へ
少子化時代の「教育改革」?世代間の連帯が重要にColumn22 脳科学と経済学が教える格差対策
「雇用の質」と格差問題?冷静な議論が必要にColumn23 長時間労働を解決するには
格差に影落とす「国際化」?地道な対策の実行をColumn24 成長・格差論争の共通の罠
格差論議?日米に隔たり
米で深まる最低賃金論争
あとがき

「こんなに使える経済学」と似た趣旨の本。雑誌や新聞で連載したシリーズの使いmまとめ本。あいかわらず扱ってるテーマがタイムリーであり革新的なので非常に面白い。のだが、いかんせん読みにくい。なぜなら図表が一つもない(その理由が連載シリーズまとめ本の弊害なのか著作権関連なのか何なのかはわからないが)。自分がグラフ・テーブル好きということもあるが、視覚的に単純にあたえるインパクトが薄いので、記憶に残りづらいし余計な想像をしてしまう。通勤中のサラリーマンを対象とした本はこの手の活字本なのだが、具体的な数字を出すのであれば図表あったほうが好きだなあ。あとでもう一回読もう。リンク元ブログで既に書かれている書評にはまったく同意。